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岩国市の家のマストアイテム。実は長い軒とカルクウォール  ~第二章~

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第二章 岩国市には塗り壁

前回の第一章では長い軒についてお話ししました。
この度は外壁に対する塗り壁についてです。


岩国市は、他の市町村に比べて、塗り壁が景観に馴染みやすい地域です。
なぜなら岩国市は錦帯橋という名所を持ち、城下町に親しみがありますから。
塗り壁、レトロ感がお好きな方も多いようです。
ただ、塗り壁と一口に言っても漆喰や珪藻土など色々とあります。

私たちは色々な種類の塗り壁の良いところ、悪いところを学びました。
塗り壁も進化していきますので、新しいものが作られるたびに勉強しています。

その中で分かったことは、

「材料が風土に合っているかどうか」が重要であるということでした。

特に漆喰には深い歴史があり、漆喰の中でも良い漆喰とそうでない漆喰があるのです。
そもそも漆喰の主成分「石灰石」漆喰は「石灰石」を焼いて作ります。

 

上の図はスイス漆喰のサイクルです。
同じ漆喰という名前でも日本の漆喰とスイス漆喰とでは大きな違いがあります。
そちらを説明する前に、まず漆喰とはどこから来た?・・・のでしょうか。

発祥は1万2千年前メソポタミアでした。
 

日本へは1400年前シルクロードから石灰が取れて石油が石を焼けるようになりました。
日本では漆喰があまり作れませんでした。
石灰の質がイマイチで燃料資源もないため、お金持ちの建材として扱われていました。
お城や蔵が漆喰なのはお金持ちの象徴でもあったのですね。
しかし、城下町、つまり民家でも漆喰はよく見られるのに・・・本当にお金持ちだけの建材なの?と疑問に思います。

その理由はなんと火事でした。

 
実は、徳川吉宗の時代に火事が流行ったことで、防火のための土壁下地の漆喰が推奨されたのです。
質は落ちてしまうが安い「貝殻製」の漆喰が民家にも使われるようになったことで、漆喰が町でもよく見られるようになりました。
しかし、同じような見た目の日本の漆喰でも、お城と民家では違うものが使われていたということです。

  成分中に何が入っているかで質が異なり、このころから価値に大きな違いがあったのです。
では、先ほど申し上げた日本の漆喰とスイス漆喰の違いについてです。
・日本の漆喰は「土」の上に塗る漆喰
・スイス漆喰はモルタルや「石」の上に塗る漆喰 

日本の和漆喰を硬いモルタルへ塗ったら、正しい下地処理が必要になります。
 というのも日本の漆喰は柔らかい下地と相性が良いのでモルタルとは相性が悪いということになります。
では土の上に塗ればよいのかというとそうではないのです。
土の上に塗る漆喰は塗り替えをするのが「普通」なので、必ず塗り替えなければならないという手間がかかるのです。
 
ここがスイス漆喰と大きな違いです。

 
スイス漆喰は上から塗り重ねるので、剥がして塗り替える必要がないのです。
傷んだところをメンテナンスしていくということなので、これは後の塗り替えを気にされる方には本当に大きなメリットです。

そして、スイスの降雨量と岩国市の降雨量はほぼ同じくらいと言われています。
雨の多い岩国市に建てる家は、「スイス漆喰のカルクウォール」を使うべき条件が整っています。

では「スイス漆喰のカルクウォール」ってどんな素材なのでしょうか。
次回は「スイス漆喰のカルクウォール」についてお話ししたいと思います。


私たちは岩国市にある小さな工務店です。 木と漆喰の専門店という看板を掲げて、深呼吸できる家づくりを目指しています。 岩国市の人のために、岩国市に合った建築をしていきたいと思っています。