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“気密性のある家”ではなく、“呼吸できる家”

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NAGOMIYAのブログをお読みいただきありがとうございます。

コロナウイルスによって、沢山の方々が様々な不安と闘っていると思います。
人ではなくウイルスが一番悪いのですが、人が人を思いやり、気を付けることも大切な局面だと感じています。

私たちNAGOMIYAもしっかりと対策・管理に努めて参ります。

さて、私たちNAGOMIYAは自然素材を使った家づくりをおすすめしています。
自然素材の良さをお伝えし、多くの方にその良さを共感・体感していただけたらと思い、自然素材について勉強しています。

今回は、ずっと考えていました「気密性」について、独自の見解になりますが、お話しさせていただこうと思います。

■気密性について


まず始めに、NAGOMIYAの家は、高気密住宅ではありません。
気密性がないというわけではなく、高気密にすることに重点を置いておりません。

高気密住宅というのは気密性が高い住宅という意味です。
気密性が高いということは、隙間が少なく、密閉されている状態を指しています。
近年、「住宅は気密化すべき」という文言を耳にすることがあります。

では、気密性が高ければ良い家なのでしょうか。
高気密住宅の良いところ、悪いところを調べてみると不思議な現象が起きていました・・・!

高気密住宅のメリットとデメリットを調べてみましたので、簡単に挙げていきます。
まず、メリットを簡単にまとめてみました。

① 室内の空気が漏れにくく外気も侵入しにくいため、省エネルギーで快適な住環境を維持することができる。保温性が高まるので、暖房効率が上がり、電気代削減になる。

② 効率の良い換気ができる。住宅の気密性を均一に高くすると、換気のバラつきを防いで嫌な臭いの発生を防げる。気密性が高ければ、室内の湿気が壁の中へ流れていってしまう心配もない。

③ 遮音性が高い。気密性が低い住宅よりも静かな環境を実現できる。

なるほど・・・。
では続いてデメリットです。

① 密閉された空間に近いため、夏は空気がこもって室内が暑くなりやすく、冷房効率が低下し、電気料金が高くなってしまう恐れもある。

② 温度と同じく湿気もこもりやすいため、冬は結露が発生しやすくなる。24時間換気をしていても発生するケースがあり、放置しているとカビや腐食の原因になるためこまめな拭き取りが必要。

③ コストがかかる。一般的な住宅よりも多い専用部材や、隙間を丁寧に埋める高い施工技術が必要です。このため、コストが高くなったり施工期間が長引いたりするケースも多い。

④ 空気の自然な入れ替えがあまり起きないため、シックハウス症候群の原因になる恐れもある。建材から揮発した物質やハウスダストが長時間室内を漂うため、頭痛やめまい、吐き気などを発症する可能性がある。

さて、お気づきになられた方もいらっしゃると思いますが・・・メリットとデメリットを読んでみると、矛盾が多く生じています。

メリットでは、「省エネルギーで、電気代が削減できる」とありましたが、デメリットでは「冷房効率が低下し、電気代が高くなってしまう恐れがある」とあります。

要するに、気密が高いことによって、寒い冬は快適でも、暑い夏は保温されてしまうため、冷房が不可欠な空間になるということですね。それは省エネルギーで快適な住環境と言えるのでしょうか。

とはいえ、暖房効率の良さは納得なので、寒い地域で活躍できそうなシステムだと感じました。

実際に北海道のような寒い地域の大きな建物では、ドアや窓も二重扉にして密度を高めて暖かい温度を保っていますよね。

次に、メリットには「効率の良い換気ができる」とありますが、デメリットには「温度と同じく湿気もこもりやすい」・・・ということが、挙げられています。気密性が高いことで、断熱性能が向上するのは理にかなっていますが、湿気がこもりやすい空間を作り出してしまっていることも事実なのです。

密閉されているということは空気の流れが少ない空間です。

確かに、空気の流れに対して気密性にバラつきの無い方が、効率の良い換気はできるかもしれません。ですが、24時間換気という機械的なシステムだけに頼り、自然の空気を窓から取り込まない方法が、果たして効率の良い換気なのでしょうか。

数値化された空気の流れの量だけで、実際に住む人の快適さは決まらないと思うのです。下から上に風が抜けるような窓のデザインをすると、窓を開けたときに“ふわっ”とした風が家を通り抜けています。
カーテンが風で揺れ動く姿や、濡れ縁で風鈴がなる音に人は癒され、心地よさを感じるのではないでしょうか。

キャンプなどの炎が揺らめく姿をずっと眺めていられるのも風の動きが大きく作用していると思います。

さて、デメリットとして挙げられているもので、一番恐ろしいのは、「空気の自然な入れ替えがあまり起きないため、シックハウス症候群の原因になる恐れもある。」というところです。
以前も何度か、建材には揮発した物質やハウスダストが含まれているとお話しさせていただきました。

化学物質は人の健康を知らず知らずのうちに蝕んでいきます。
目に見えないものですので、人が意識的に気を付けるしかないのです。

化学物質をまったく含んでいない家はないと思います。
ですが、自然素材を使うことで、化学物質に出会う数値を減らし、風が通り抜けるデザインにすることで、心も身体も健康な住環境づくりになると私たちは信じています。

植物も健康を保つためには、光と水と風に当ててあげることが大切だそうです。

人も同じだと思います。
今日は寒の戻りなのか、春の兆しなのか…など、自分の肌で感じ、自然と上手に付き合って生きていくことが、本当の意味で人にも環境にも良いのだと思います。


ここ岩国市は瀬戸内海の海水温のおかげで、年間を通じて穏やかな気候が保たれています。自然と調和できる自然素材の家がよく似合っている地域だと感じています。

岩国市の地域にあった家づくりを心がけていますので、岩国でお家をお考えの方はぜひご相談ください。

私たちは岩国市にある小さな工務店です。木と漆喰の専門店という看板を掲げて、深呼吸できる家づくりを目指しています。岩国市の人のために、岩国市に合った建築をしていきたいと思っています。

“平屋スタイル”は幅広い世代から愛されている。

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NAGOMIYAのブログをお読みいただきありがとうございます。

「平屋を建てたい」
「平屋に住みたい」
「平屋を検討している・・・」

このようなお声をよくいただいております。
平屋とは、一階のみで、二階が無い家のことを言います。
なぜ幅広い世代の方が平屋に憧れるのでしょうか。

■新築を検討。二階建て?平屋?


意外にも、子ども時代は二階建ての暮らしを経験していたが、「自分は平屋を建てよう!!」と決心する方は多いです。

これは、「階段昇降が難しくなった」という年配の方の声が大きく影響していると思われます。

日本は高齢化が進み、バリアフリー、ユニバーサルデザインといった福祉住環境を考慮したデザインも身近になっています。
いつか階段昇降が簡単にできなくなってしまうのかも・・・
ということを近い将来として受け入れた形で家を考える傾向があるように思います。

さて、ここでいう二階建てというのは、一階にリビング、キッチンなどの水回りがあって、二階は子ども部屋や寝室であるものを指してお話しさせていただきます。

このような造りの場合、子どもが巣立つと、二階の子ども部屋が空き部屋となってしまいます。更に二階へ上がるという動作が辛くなったり、危険を感じたりすることで、二階へ向かうことを敬遠しがちになります。

すると、キッチンもトイレもお風呂もリビングも一階にありますから、寝るだけのために二階に上がることをやめてしまい、ほとんどの時間を一階で過ごすようになります。

すると、 二階って必要・・・?
という疑問が生まれます。

その気持ちがどうにも大きくなってしまった方は減築という選択をされることもあります。このような話が浸透してきたことで、二階建てよりも平屋に注目が集まっていることは、ごく自然なことのように思います。

今回のブログは、幅広い世代の方から注目されている「平屋スタイル」について考えてみたいと思います。

■平屋スタイル


さて、平屋を建てることは簡単ではありません。平屋には、広さのある土地が必須アイテムです。土地が確保できない都会では、狭小住宅もよく見られるので、平屋を建てることはなかなか難しいようです。

ここ岩国市は、市街からそう遠くない距離に広い土地が割と確保しやすいです。そのため、平屋を検討される方も多いです。

土地が見つかったら次は設計です。
平屋は2階建てに比べて自由度が高いと言われています。
住宅を建てる場合、建物の高さは用途地域によって上限が決められています。第一種・第二種低層住居専用地域なら高さは原則10mあるいは12mまでです。加えて、道路斜線制限(※1)、北側斜線制限(※2)といった制限もかかりますが、平屋は1階建てなので制限内でも柔軟に高さを選べて個性的な住まいがつくり出せます。

※1 建物の道路に面した部分についての高さ制限。道路の採光や通風を確保するのが目的
※2 北側隣地にある住宅の日照に配慮した規制。

北側隣地境界線を起点に一定の高さと勾配で算出される長い時間を過ごす家の中では、圧迫感を軽減することが大切だと思います。開放感は天井高によって左右されることが多いです。

NAGOMIYAでは、勾配天井を採用し、リビングの天井高を高いところで4m近くにすることもあります。


天井が高くなれば窓も大きく取ることができますので、開放感は更にアップします。

一方、書斎や読書ルームなど集中したい空間は、天井高を2.3mとあえて低くしています。

こうしたメリハリをもたせることで、その空間の変化を視覚だけでなく、「リビングは開放感があるなぁ!」と、体感できるようにしています。

平屋のメリットはほかにもあります。その1つは建物と庭との連動することです。
庭に立ったときに、平屋は建物の圧迫感が少なく、室内とひと続きのような印象が強くなります。濡れ縁もウッドデッキも部屋の一部のような、そんな感覚になります。また、2階建てに比べて建物の陰もできにくいので、明るいアウトドア空間になるそうです。

 そして、耐震性でも平屋は圧倒的に有利です。

2階建てより軽量なので、少ない柱と壁で家を支えられます。
その分、柱のないすっきりとした空間がつくれます。

そんな魅力満載の平屋スタイルですが、建てる場合にはどのようなことに注意すればいいのでしょうか。

それは、採光の確保です。

■平屋スタイルでの採光確保


すべての部屋が一階にある平屋は、奥のスペースに日が届かないので暗くなってしまいます。
どの部屋にも満遍なく光を取り込むには、中庭を囲むようロの字やコの字の形に部屋を配置するのが一つの方法です。

NAGOMIYAではどの平屋のお家にも中庭を設けて、光を奥まで取り込んでいます。


その中庭を軸にパブリック空間とプライベート空間を分けることもあります。

ただ単に、二階のない家で住みやすい平屋は目指していません。なぜそこに中庭があって、なぜその天井高で、なぜそこに壁があるのか、しっかりと理由があって設計します。そして、お客様が納得されなければ、NAGOMIYAが目指す平屋スタイルにはなりません。


そこで理にかなっている平屋のメリットをまとめてみました。

■平屋スタイル メリットまとめ


・平屋は生活しやすい
ワンフロアの平屋では上階と下階の行き来をする必要がなく、生活動線をシンプルにすることができます。

・風が通り抜ける
上階がないという構造であることから、室内の空気の循環がしやすいです。 窓を開けると風が通り抜けるため、空気がこもることがなく、掃除の際にも重宝します。

・コミュニケーションが図れる
家族の気配を常に感じることができます。 孤独に感じることがないため、お子さんがいるご家庭でも安心して過ごすことができます。 リビングの滞在時間が長くなり、家族のコミュニケーションが図りやすくなります。

・電気代を節約できる
居住空間がワンフロアのため、冷暖房効率がよいというメリットがあります。いくつもの冷暖房を同時に稼働することがないため、結果として電気代を節約することができるのです。

・高齢者や子どもに優しい
平屋には上階がないため、バリアフリーにしやすい住宅といえます。そのため、階段から落ちる心配がなく、高齢者や子どもが怪我をしにくい環境を整えることができます。 また、妊婦や身体に障がいを持つ方でも、安心して暮らすことが可能です。

これらのメリットが、幅広い世代の方に愛されている所以なのですね。
では、多くのメリットがある平屋ですが、デメリットはどんなことでしょうか。

■平屋スタイル デメリットまとめ


・土地が広くなければ建てることが難しい
・周りの家が二階建てばかりだと、平屋は低いため暗くなってしまう。
・防犯面について工夫する必要がある。
・二階建てよりも家づくりにかかる金額が高くなることが多い。

このようなことが挙げられます。
家づくりにかかる金額が高くなるのは、土台と屋根などにかかる材料と手間が二階建ての倍近くになるためです。

このような場合、平屋をすぐに諦めてしまわれる方もおられるかもしれません。
平屋に限ったことではありませんが、NAGOMIYAでは、ご予算の範囲内で、何を優先し、どこを妥協できるのか、お客様と何度も対話をさせていただきます。

お客様の理想の暮らしを実現させていただくために、一つひとつを一緒に悩み、慎重に決めていくことが大切だと感じています。

新築、リノベーションのご検討やお悩みなどがありましたら、ご相談いただけたらと思います。

今回は平屋についてお話しさせていただきました。
改めて平屋のメリットを振り返ると、居心地の良い住環境として理にかなっている造りだということが分かりました。

住まわれるお客様にとって、その居心地の良さを体感していただけるように、建築と向き合っていきたいと思います。

私たちは岩国市にある小さな工務店です。木と漆喰の専門店という看板を掲げて、深呼吸できる家づくりを目指しています。岩国市の人のために、岩国市に合った建築をしていきたいと思っています。

アレルギーは皮膚から始まる?!

NAGOMIYAのブログをお読みいただきありがとうございます。

今朝ニュースで、「アレルギーは皮膚から始まる」という衝撃の言葉を目にし、「やっぱりそうか!!」と思わずテレビに釘付けになってしまいました。

今までアレルギーはアレルゲン(アレルギーの原因物質)に対する免疫の異常が原因と考えられていました。ところが最近の研究で、体内に異物が入るのを防ぐ皮膚のバリアー機能の低下がまずあって、それが免疫の異常を招いているのではないかという新説が支持されるようになってきたというのです。

今回のブログでは、アレルギーがどのようにして起きてしまうのかを深く考え、学び、それに対して私たちNAGOMIYAがどのような家づくりをご提案できるか・・ということをお伝えさせていただきます。

さて、アレルギーが皮膚から始まるというのはどういうことなのでしょうか・・・

調べていると、そのように言われるようになった具体的な例がありました。

“英国の乳児でピーナツバターのアレルギーが起きた。調べると、皮膚に塗るベビーオイルにピーナツオイルが含まれていた。“

“日本のせっけんに含まれていた小麦のたんばく質が元でアレルギーになり、小麦のたんばく質を含む食品を食べてアナフィラキシーショックを起こす事件があった。”

このようなことから「食物アレルギーは食べてなるのではなく、初めは皮膚から侵入してアレルギーが起きるのではないか。」
こんな説が有力になってきたのです。

ちなみに上記の国内のせっけんですが、私の母が長年使用し続けていたものです。

結果、ひどい小麦アレルギーとなり、大好きだったパンを食べられなくなりました。国産と言われれば信頼してしまいがちですが、国内のものでも安心ができないのだと、この時痛感したのを覚えています。

昔よりも多くの人がアレルギーを患っていますが、症状が全くない人はアレルギー対策について深く考えることもないと思います。

けれど、いつ自分や家族がアレルギーを持ってしまうかは分からないということも事実です。色々な考えがある中で、自分自身がよいと思う事、よいと思う物を取捨選択していくことが大切になってきていると思います。

アレルギーに苦しまない生活のためには、どのような選択肢があるのでしょうか。

アレルギーに対して、私たちNAGOMIYAにもできることがあると思っています。

私たちは、お客様の健康な住まいづくりに重きを置いているので、こういった健康に関することにはいつもアンテナを張っています。
その考えが、「自然素材の家づくり」と結びついています。
例えば、家の中にあるハウスダスト。このハウスダストの中に、食品アレルギーにつながるアレルゲンが含まれています。まだ食べたことない「卵・牛乳」を乳児に与えてアレルギー発症したのは、このハウスダストなどに含まれるアレルゲンが皮膚から侵入しており、口から接種したときに大きく反応するそうです。

要するに、生まれてから今日まで、そして明日も、その先も…アレルギーの原因となるものになるべく出会わないように、自分に優しい環境づくりをすることが大切ということですね。
その環境づくりに対して、私たちNAGOMIYAにできることは、シックハウスなどの原因となる、合板の接着剤や塗料、防腐剤などをはぶき、無垢材や漆喰など、自然素材での家づくりをご提案することです。

ハウスダストの成分として挙げられる代表的なのは「ホコリ」です。その原因は静電気によるものです。自然素材は新建材(合板やクロス)に比べて静電気を帯びにくく、発生を抑制する効果があります。このようなことから、健康な生活を送っていただくための手段の一つとして、自然素材があると思っています。

ただ自然素材で家づくりをすれば安心なのか・・・というわけではありません。
一番皮膚に対して身近になる家ダニなどは、カビからも繁殖していきます。
ですので、風が気持ちよく通り抜けるか、部屋の奥までどれくらいの光が確保できるかなどもしっかりと考慮しなければなりません。


更に、掃除の仕方、洗濯物の干し方、干す場所なども住む人によって異なりますので、家事動線には注意しなければなりません。良い環境を保つには、お客様がどういった住まい方をするかはとても重要なことです。このような生活に関する細かな聞き取りをして、設計を考えなければ掃除が億劫になってしまいます。

健康とお掃除のつながりは切っても切れませんので、お客様との対話はやはり大切にしなければなりません。設計と素材、両方こだわってこそ、お客様に永く健康で暮らしていただけると信じて、これからも日々精進して参ります。

さて、今回は「アレルギーは皮膚から始まる」という説を知り、私たちがお客様の健康に対してできることを改めて深く考えることができました。

アレルギーは皮膚から始まるという危険についてですが、

”サーファーの方がクラゲの持つネバネバの成分が皮膚から入り、納豆が食べられなくなる。医療従事者の方が天然ゴムの手袋のラテックス成分が皮膚から入り、バナナが食べられなくなる。”

というようなことも報告もあるそうです。生活する中で、身近に潜むアレルゲンがあることを知ることは、知らないよりもよいことなのだと思いました。私たちがよいと思う事、よいと思う物をお客様にもよいと思っていただけたら幸いです。

私たちは岩国市にある小さな工務店です。木と漆喰の専門店という看板を掲げて、深呼吸できる家づくりを目指しています。 岩国市の人のために、岩国市に合った建築をしていきたいと思っています。

お客様の生の声。自然素材の本当の魅力は目に見えないもの?

NAGOMIYAのブログをお読みいただきありがとうございます。

多くの住宅メーカー、工務店がある中で、私たちNAGOMIYAにご興味を持ってくださる方は、「自然素材」がお好きな方々です。

私たちが良いと信じておすすめしているものを知ってくださるだけでも、本当にありがたいことです。

これまで、ブログやインスタグラムで自然素材の様々な魅力を謳って参りました。

実は、自然素材の魅力に気付いているのは作り手側の私たちだけではないのです。

NAGOMIYAの自然素材の家に住まわれているお客様こそが、その良さを実感してくださっています。

今回は、お引渡しさせていただいたお客様の生のお言葉をピックアップし、自然素材がどういった効果を実際にもたらしてくれたのかを紐解いていきます。


「今まで住んできた中で、このお家が一番落ち着きます」

 こちらは、先日お引渡しさせていただきました、古民家リノベーションのお客様が言ってくださった嬉しいお言葉です。

壁は漆喰、床は杉の自然素材で仕上げたお家です。「落ち着く」という言葉がいただけたのは、床に貼った杉の効果、“フィトンチッド”によるものです。フィトンチッドとは針葉樹が持っている精油成分で、森林浴効果の源になっているものです。

もともとロシア語からきており、フィトンとは「植物」、チッドとは「他の生物を殺す能力を有する」を意味しており、「植物からでる揮発成分は殺菌作用がある」と言うような意味になります。

フィトンチッドとは植物から発散されるテルペン類等の揮発性物質であり、植物はその生命を維持するため、また自らの成長を促すために、フィトンチッドを幹や葉から大気中に放出しています。これを森林気相現象といいます。このような自然界での現象が家の中で感じられるのは自然素材ならではです。

よって、お客様の「落ち着く」という言葉は、フィトンチッドの香りによるリラックス、リフレッシュ効果が大きいと言えます。


「持病のアレルギー症状が軽減されました!」

こちらは、4年前にお引渡しさせていただいた方と2年前にお引渡しさせていただいた方の お言葉です。

お一人の方は皮膚に関するアレルギーで、もう一人の方は鼻炎によるアレルギーでお悩みでした。

アレルギーと一口にいっても、人によって様々なのですが、皮膚にも鼻炎にも大きく影響するのはハウスダストです。
ハウスダストとは、住まいに発生するホコリの中でも、目に見えないくらい小さなものの総称です。主に含まれるのが、カビ、細菌、ダニの死骸や糞、花粉、砂埃などです。

それらを軽減することができる自然素材として挙げられるのが「漆喰」です。漆喰は強アルカリ性のため、有機物を分解する殺菌機能があります。主成分の消石灰の作用により、細菌の生育・増殖を抑え、カビやダニの発生を防止するのです。このように漆喰は、呼吸する壁とも呼ばれており、調湿性や抗菌性に優れています。お客様お二方とも壁は漆喰で仕上げております。

よって、アレルギー症状が軽減された理由として、壁に塗った漆喰の効果が大きいと言えます。

「白いお家っていいですね。って言われます」

こちらの言葉はスイス漆喰のカルクウォールを外壁に塗られたお客様のお言葉です。 カルクウォール仕上げのお家は岩国市ではNAGOMIYAだけです。 長いお家だと8年。8年経った今でも綺麗な白さが保たれています。

このお言葉の深いところは外見だけのことを指しているのではないのです。
今回は、白いお家の性能について着目します。

さて、外壁の色は何色がよいのでしょうか。

実は、外壁の色によっては、壁面から流入する日射熱を軽減して、夏場などは冷房の負荷を軽減させることができる場合があります。

原理としては、白に近い色は日射熱を吸収しにくく、黒に近い色は熱の吸収率が早くなります。黒い服を着るとすぐに暑くなってしまうという経験があるかと思いますがそれと同じことです。
ということは、白い家は夏が過ごしやすいと言えますね。

それに加えて、カルクウォールは遮蔽性能にも優れた素材なのです。遮蔽性能が高いということは熱を部屋内に通しにくいということです。

近年、日本の夏は異常な猛暑が続きますから、カルクウォールの白い外壁は良い住環境整備として大変理にかなっていると言えます。

心配される”白は汚れが目立つ”という点もカルクウォールなら大丈夫です。自浄作用という自分で綺麗になろうとする成分を持っていること、そして業者に頼らず、住まい手が簡単にお手入れすることができます。

このようなことから、「白いお家っていいね」と言っていただけた理由は、カルクウォールという自然素材の力が大きいと言えます。

今回、お客様の生の声をピックアップし、自然素材が発揮した効果を紐解いて参りました。

なぜ自然素材をおすすめしているのか、自然素材の持つ魅力が、どのように人に作用しているのか、少しずつでもお伝えできたらと思っています。

実際に住み始めてから気付くこと、分かることがたくさんあると思います。そういったお客様の声を大切にすることで、私たちNAGOMIYAは成長させていただいています。

お客様との対話を本当に大切に想っています。

私たちは岩国市にある小さな工務店です。木と漆喰の専門店という看板を掲げて、深呼吸できる家づくりを目指しています。岩国市の人のために、岩国市に合った建築をしていきたいと思っています。

住宅は第三の皮膚である

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NAGOMIYAのブログをお読みいただきありがとうございます。

今回はタイトルの「住宅は第三の皮膚である」という、とある提唱について考えてみたいと思います。

この言葉を唱えたのは建築家フンデルト・ヴァッサーです。 建築家フンデルト・ヴァッサーは、私たちは五つの皮膚で護られていると主張し建築を設計しました。

一番目の皮膚は・・・自分の皮膚
二番目の皮膚は・・・衣服
三番目の皮膚は・・・住宅
四番目の皮膚は・・・社会環境
五番目の皮膚は・・・地球環境

私は、この提唱を知ったとき、人間と地球環境がとても身近に感じました。

一番目の自分の皮膚は自分を護るためにあり、それを衣服が護り、住宅が護り、環境へと広がっていくわけですが、自分のことだけを考えても一番目の皮膚は護れないのだと思いました。

一番目の自分の皮膚を護るためには、地球環境を護る、整えることも考えていく必要があるということです。

衣服は直接肌に触れるものなので、こだわりの反映もしやすく、自分の肌にとっていいものかどうかなどの「実感」を得やすいですが、、、

四番目、五番目の皮膚のように、自分から遠くなればなるほど、目には見えにくく、そして感じにくくなるのが難しいのだと思います。

私たちは工務店ですので、三番目の皮膚に着目しますが、四番目、五番目とも関係しています。
というのも、いつまでも健康で住みよい暮らしができる住宅でなければ、四番目の社会環境や五番目の地球環境にも影響をもたらしてしまう立場にあるからです。

消耗品の住宅を築くこと
景観を損なうこと
住む人の健康に悪影響をもたらすこと

今思い浮かんだのはこのようなことですが、NAGOMIYAの家づくりにおいて、あってはならないことです。

1990年代、ドイツでは新建材による化学物質、カビの発生など室内空気環境の悪化によるシックハウスが社会問題化していました。建材や塗料そして家造りそのものを「誰のためのものか」を見直す動きが加速し、安易な新建材や接着剤、便利な化学物質に頼ることの危険が言われ始めていた頃でした。

しかし、日本では相変わらず新建材(ビニールクロスや合板)に頼った「造り手に都合の良い家づくり」が当たり前で、住む人の健康や快適性は無視されたままでした。

また、住宅が商品として消耗され、わずか25年で商品価値の無くなる家づくりがはびこっていました。

このようなこともあり、私たちNAGOMIYAは良い材料、更には意味のある材料について探求し続けています。そして「再生すること」の大切さを持って建築と向き合っています。

古くなり消耗品のように思える住宅を新しく再生させるのは難しいことですが、中古住宅のリノベーションや古民家のリノベーションは、NAGOMIYAの得意とするところでもあります。

同じような空間に再生するのではなくて、新築と同じようにドキドキや喜びを感じてもらいたいと思っています。そして、身体に良い材料、意味のある材料をおすすめしています。アレルギーに苦しんでいる方は昔よりも多いと聞きます。

住まわれる方々に一生好きな家であってもらうためにも、健康な環境づくりのためにも、使う材料に対してはとても慎重です。このようにこだわりを持って住宅を建築することで、お客様の一番目の皮膚を護ること、そして社会や地球環境にも優しいと信じています。

第三の皮膚が住宅であるということをしっかりと噛み締めて、建築に真剣に取り組んでいきたいと思います。


私たちは岩国市にある小さな工務店です。
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好きな「広さ」の中に好きな「ところ」があるお家

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NAGOMIYAのブログをお読みいただきありがとうございます。

今回はNAGOMIYAの家づくりについてお話しさせていただきます。
一番基本にしているのは、住まわれるお客様に「あぁ良いお家だな」と思っていただけるかどうかです。

ですので、私たち作り手側が、「こうした方がいいので、こうしましょう!」と押し付けることがないように心掛けています。

とはいえ、「こういうのはどうですか?これもよかったですよ・・・」という対話は何度もさせていただきます。

「知っていただく」ということ
「選んでいただく」ということが大切と思っています。

■お家の広さ


 お客様とよくお話しさせていただくのは、お家の広さについてです。

多くの方が「これくらいがいいな」というお気持ちをしっかりと持っておられます。「広い」というのは必ずしもメリットばかりではありませんので、お客様がどういう住まい方をしたいと思われているのかをしっかりと汲み取って設計をしなければなりません。

お子様がおられる場合は、どこでお勉強するのか、リビングなのか個室なのかなどで生活スタイルがずいぶんと変わり、部屋の広さが変わってきますので、どんな些細なことでもたくさんお話しをしていただけたらと思っています。

お客様にとって住みやすい広さを実現することが「良いお家だ」と思っていただける初めの第一歩になるのだと思います。

■好きなところ


そして、その好きな広さの中に、好きな「ところ」、つまりお気に入りがあるお家にしなければなりません。お家を考えられる際に、こだわりたい部分ってたくさんあると思います。

そのこだわりが実現したときは、皆様目がキラキラしておられます。

今年の6月に棟上げをさせていただきましたH様邸のこだわりだった欅(けやき)の大黒柱をお施主様と一緒に眺めているときがまさにそうでした。

 

床も柱もずっと養生をしていたので、なかなか全貌を見ることができなかったのですが、養生を撤去し、お施主様にしっかりと見ていただきました。

「あぁいいですね」とお施主様のお言葉にとても嬉しくなりました。

お施主様のこだわりを実現することができたことが何よりも嬉しかったです。
好きな「ところ」があるお家は愛着が湧いて、永く大切にできる秘訣だと思っています。

お引渡ししてからは、「どこがお気に入りですか?」と聞くことがとても楽しみです。

私たちは岩国市にある小さな工務店です。
木と漆喰の専門店という看板を掲げて、深呼吸できる家づくりを目指しています。
岩国市の人のために、岩国市に合った建築をしていきたいと思っています。

 

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